学校生活のお約束七題

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春。ぽかぽかと暖かい日差しが太陽から注がれる。外では鳥が鳴き、ちゅんちゅんと飛び回る。
そんなのどかな時間であっても、俺たち学生はむなしく学業に励んでいる。淡々と言葉を発する教師が黒板に文字を書き、コツコツとチョークが黒板にあたる音が教室内に響く。
一番後ろの窓側の席から友人らを見る。園村ら女性陣は起きてノートをとっているが、男性陣の半数は夢の中のようだ。適当にノートをとりながら、教師の話を聞き流す。開きっぱなしの窓から風が入り込み、ノートのページが1つ、2つとめくれた。

「(……ねむい…………)」

大きく口を開け息を吐く。暖かい日差しと風と、静かな教室。この3コンボは俺に対して強烈な睡魔を運んできた。おそらく昨日遅くまでゲームをしていたということも原因ではあるだろうが。青く雲1つない空を見つめてもう一度、今度は小さなあくび。自然と体が前のめりになり、かくんかくんと頭が揺れる。危機感を感じる反面、ノートくらい誰かに見せてもらえばいいかとも考える。文句を言いながらも南条は貸してくれる優しいやつだし、園村であれば快く貸してくれるだろう。すでに寝てしまった後のことを考えていることに気が付いて一笑。そうしてからあきらめて顔を机に突っ伏した。


睡魔に白旗
(「おい藤堂!」「……?」「よく寝てたね。授業終わったよ」「……まじ?」)

2014/9/29

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