東京鬼祓師パロ

06 菖蒲に屑

「どうやら、鶯もなにか関係のある様子」
「ん?ああ、鶴丸とはもう1年くらいのつきあいになる。おそらくカミフダの封印が解かれてすぐに会ったんだろうが。」
「それは・・・・・・」

鶯と江雪が、一期らの元に行くまでの間。お互いはお互いを、知ってはいたが対面することはなかった。無論、過去にクラスメイトになったことはあるが、こうして、話すことなど、皆無に等しかった。

「最初は鶴丸も混乱していてな、俺は執行者の関係者でもなんでもなかったからな。詳細も知らないまま、居候させていた。」
「カミフダが行方不明になったのは、今から1年前。時期としては一致します」
「それから鶴丸が白札であることを知って、鶴丸は執行者を探し始めた。」
「カミフダは、なぜか本家ではなく分家の者を執行者にします。しかし現在、血縁はたどれないほどに広がり、どこで混じっているのか、予想だにしない人物が執行者に選ばれることもあります。粟田口家は、実際分家に連なってはいません。」
「ああ。実際、連なった分家の人間も見つけたことがあるようだが・・・・・・それでも鶴丸は、彼らを執行者に選ぶことはしなかった。」
「なぜ、ですか?」
「元々、カミフダを封じるのが目的なんだろう?」
「ええ。その通りです。カミフダが目覚めた時、執行者はそのカミフダを集め、封じる役目があります」
「だから、だそうだ。」
「???」
「俺にもよくわからん。だが何かしらの思惑があるようだ。俺や、そして江雪、一期以外の人間がカミフダに関わることを嫌っている節があるからな」
「・・・・・・なにかしらの裏がある、ということですか」
「まあ、終わったら全部問いただすとしよう。その方が、本家にとってはいいんだろう?」
「私は長兄ですから。全てを知る義務があります」
「そうか。それじゃあ武器でも調達して乗り込むとするか」
「はい」

2017/10/27


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